Snipping Toolの図形描画はOfficeソフトほどの機能はなく、矢印や四角形など簡易的なものに限られます。
しかし、キャプチャ画像にそのまま挿入できるので、ちょっとした作業には最適です。
- Snipping Toolで図形っぽく見せる描き方のコツ
- 図形挿入に役立つシンプルな代替手段
私も当初、Snipping Toolで撮影したキャプチャにちょっとした図形を入れたかったのですが、わざわざペイントを起動するのが面倒でした。
しかし、Snipping Toolのアップデートによって図形を挿入できるようになり、以前よりもかなり使いやすくなったと実感しています。
例えば、こんな感じで図形を挿入できますよ。

もし、Snipping Toolの使い方に迷ったら、まずは使い方完全ガイドで基本操作と全体像をチェックしておくと安心です。


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Snipping Tool 図形機能の基本と使い方
Windowsの標準ツール「Snipping Tool」は、2024年以降のアップデートによって、従来のスクリーンショットの撮影機能に加えて「図形挿入」機能が加わりました。
これにより、キャプチャ画像の上に矢印や四角形などの図形を追加して、より直感的で視覚的な情報伝達が可能になっています。
それではさっそく、具体的な手順を見ていきましょう!
Snipping Toolで図形を挿入する手順
今回は視認性を高めるため、黒い背景のキャプチャ画像の上に図形を挿入していきます。

画面上にある図形アイコンを選択すると、図形挿入モードに切り替わります。

そして、図形の挿入前に「塗りつぶし」の種類と「アウトライン(輪郭線)」の有無を設定しておきましょう(後述)。


「塗りつぶし」の種類と「アウトライン(輪郭線)」の有無を設定したら、挿入したい図形を選びます。
選べる種類は次の5種類です(後述)。
- 顔文字(スタンプ風)
- 四角形
- 円(楕円も可)
- 直線
- 矢印

実際に図形を挿入してみると下図のようになります。

矢印は先端が細いのでぱっと見、直線と見間違うかもしれません。
でも、スタンプ風の顔文字が使えるのは遊び心があっていいですね!ニコニコマーク以外にも色々あります。

Snipping Tool 図形 挿入で選べる形状(四角・円・線・矢印・絵文字)
nipping Toolで図形を挿入する際に選べる図形は、用途に応じて使い分けられるよう複数用意されています。
具体的には、以下の5種類の図形がサポートされています。
- 四角形:注目ポイントを囲むのに便利。レイアウト説明や注釈にも最適。
- 円形:強調表示に適した形。四角よりも柔らかい印象で囲いたい時に使われます。
- 直線:項目の関連を示したり、下線として使うのに向いています。
- 矢印:図解や手順説明など、視線誘導に欠かせない要素。方向を明確に伝えられます。
- 絵文字(Windows 11最新機能):軽いトーンの注釈や補足に使用。プレゼン資料を親しみやすくできます。
これらの図形はすべて、挿入後に位置やサイズを自由に調整可能。さらに、線の色・太さ、塗りつぶしの有無、透明度なども設定できるため、用途や好みに合わせてカスタマイズが可能です。
特に、矢印と四角形は情報整理や手順説明において非常に実用的で、Snipping Toolを仕事で活用しているユーザーの間でも使用頻度が高い図形となっています。
アウトライン・塗りつぶし・透明度の設定方法
Snipping Toolで図形を挿入した後は、見やすさや印象を調整するために「アウトライン」「塗りつぶし」「透明度」を細かく設定することが可能です。
これにより、背景とのコントラストを高めたり、視覚的な強調を加えることができます。
塗りつぶしの設定方法
「塗りつぶし」オプションでは、図形の内部に色を加えることができます。資料の重要な部分を目立たせたいときに役立ちます。
- 透明な塗りつぶし(デフォルト設定):背景を隠さずに囲む形に適しています。
- 不透明な塗りつぶし:強調したい要素だけに視線を集めたい場合に有効です。
アウトラインの設定方法
図形を選択した状態で、上部メニューから「線の色」や「太さ」を変更できます。以下のポイントを意識すると効果的です:
- 色の選び方:背景に対してコントラストが強い色を選ぶと視認性が上がります。
- 太さの調整:強調したい箇所は太め、控えめな注釈は細めにするのがコツです。
不透明度の調整
「透明度」スライダーで、塗りつぶしの透け具合を調整できます。
数値が小さいほど背景が透けて見え、大きいほどくっきりと表示されます。
Snipping Toolによる図形挿入の注意点
描画した画像をいったん確定すると、それ以降は修正が効きません。
サイズの変更や位置の移動などはできませんのでご注意ください。
やり直したい場合は消しゴムボタンで削除しましょう。

視覚的な印象を操作できるこれらの設定を使いこなすことで、Snipping Toolの図形機能はより一層効果的になります。
特に資料作成や社内共有用のメモでは、伝わりやすさが格段にアップします。
Snipping Toolには、上記のような図形と組み合わせると訴求力がアップする機能があります。
それが録画機能です。
↓のような画面録画を手軽に作成できます。
次の記事を参考にチャレンジしてみてください。

実際に使って気づいたこと
Snipping Toolで図形が使えると知ったとき、「これで矢印とか簡単に入れられる!」と期待していました。
でも実際に試してみると、用意されている図形は「直線・矢印」「フリーハンド」「円、四角形」だけなので、使いどころが限られるという印象です。
その反面、ちょっとした注釈ならペイントを開かずに完結できるのは大きなメリットではあります。
また後述するオートシェイプ機能は他のアプリにはない独自機能です。使い方によってはかなり便利かもしれません。
「凝った編集は別でやる」と割り切って、たとえば、「ここをクリック!」と手書きで丸を描くくらいならペイントを使うのがコツです!
Snipping Tool 図形挿入の応用テクニック
Snipping Toolの図形機能は基本操作だけでも十分便利ですが、Windows 11の新機能を活用することで、さらに洗練された編集が可能になります。
ここでは、図形オートシェイプやDraw & Hold機能など、応用的なテクニックを解説します。
ちょっとしたコツを知っているだけで、仕上がりの精度や作業効率が大きく向上します。
図形オートシェイプ機能で手書き線を自動補正(円・四角・矢印など)
2024年から段階的に搭載された「図形オートシェイプ機能」は、手書きで描いた図形を自動的に綺麗な形に補正してくれる便利な機能です。
たとえば、フリーハンドで丸や四角を描くと、それをSnipping Toolが認識し、スムーズな形状に変換してくれます。
対応している図形は次の4種類です。
- 円、楕円
- 四角形、長方形
- 矢印
- 直線
三角形に対応していないのが残念ですが、これはかなり優秀な機能です!
それでは具体的なやり方を見ていきましょう!
図形オートシェイプ機能のやり方
ペンツールを選択して、図形オートシェイプ機能に対応している図形を描きます。
- ペンツールで図形を描く
- 自動で補正された図形が表示される(瞬時に変形)
円・楕円、四角・長方形、矢印、直線をフリーハンドで描いてみてください。ザックリとした形状でOKです。
そして、 図形を描き終えたらマウスから指を離さず、ボタンを押したまま1秒ほど「ピタッ」と止めてください。
そうすると、アバウトに描いた円や長方形がキレイな円や四角形に自動補正されます。
↓の動画で操作イメージをつかんでください。
なお、上記の方法は直線や矢印でも有効です。
先ほどの円形や四角形の自動補正機能はオートシェイプと呼ばれているのに対して、直線や矢印の自動補正機能はDraw & Holdと呼ばれています。
パッドやタッチペン操作との相性が非常に良いです。
図形をきれいに描くのが苦手な方でも、プロのような見栄えの注釈を手軽に加えることができます。
失敗しがちな操作と改善ポイント(認識されない、サイズ変更できない等)
Snipping Toolの図形挿入機能は直感的に使える一方で、うまく図形が認識されなかったり、編集できなかったりといった「あるあるトラブル」も存在します。
ここではよくある失敗例とその対処法を解説します。
よくある失敗①:図形がうまく認識されない(オートシェイプ・Draw & Hold)
- 原因:図形の形が曖昧すぎる、ホールド時間が短い
- 対策:円や矢印はなるべくはっきり描く。Draw & Holdでは「1秒程度押し続ける」ことを意識
よくある失敗②:色や透明度が反映されない
- 原因:編集後に「適用」せず閉じた、表示設定が初期値に戻っている
- 対策:設定変更後に一度「他の場所をクリック」して反映を確認。設定は保存されない場合があるので都度確認を
よくある失敗③:Windowsのバージョンによる機能差
- 原因:Windows 10では図形挿入機能が使えない
- 対策:図形機能を使いたい場合はWindows 11以降、最新のSnipping Toolにアップデートが必要
これらのトラブルは、機能に慣れていない時期によく起こりますが、操作の流れと注意点を押さえることで簡単に回避できます。
図形を使いこなすための“つまずき回避術”として、ぜひ活用してください。
実践チャレンジ:Snipping Toolで図形の挿入

読んだだけで終わらせない!
ここからは、この記事の内容を実際に自分のパソコンで試してみる実践課題を用意しました。
そこで今回は、「図形を使った注釈入りのスクリーンショット」を作ってみましょう!
Snipping Toolを使って、適当なWebページのスクリーンショットに 直線やフリーハンドの図形を描き込み、「ここがポイント!」と伝わる画像を完成させてみます。
以下の手順に沿ってSnipping Toolで作成したスクショに図形を挿入してください。
- Snipping Toolを起動する
スタートメニューで「Snipping Tool」と入力して開きます。 - 「+新規作成」から画面をキャプチャ
好きなWebページやフォルダ画面などをドラッグして切り取ります。 - ペンアイコンをクリックして「ボールペン」または「鉛筆」を選択
好きな色や太さを設定しておきましょう。 - フリーハンドで丸や矢印っぽい線を描く
例:「ここをクリック」など、説明を補う図形を描いてみましょう。 - 必要であれば「定規」や「直線」ツールも試してみる
キレイな直線を描きたい場合は定規を使うと便利です。 - 描き終えたら「保存」アイコンから画像を保存
保存場所は「ピクチャ」や「ドキュメント」など、任意のフォルダに。
もしわからない場合は、「Snipping Tool 図形機能の基本と使い方」に戻って内容を確認しましょう。
以下の3点を実践できれば、本記事の内容はクリアしたと言えます。
- Snipping Toolで図形を描き込めた!
- 直線やフリーハンドの使い分けがわかった!
- 自分なりの注釈入りスクショが作れた!
よくある質問(FAQ):Snipping Toolによる図形の挿入

ここまでは具体的な方法を一通りお伝えしてきましたが、その他にも細かい疑問や迷いやすいポイントがいくつかあります。
そこで以下では、よくある質問をFAQ形式でまとめました。
- 図形を後から編集(色・線太さ)ができないのはなぜ?
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図形を選択していない状態では編集メニューが表示されません。一度図形をクリックして選択した上で、上部ツールバーから「線の色」や「太さ」を変更してください。また、図形機能が有効でない場合(ペンツールなどに切り替わっている場合)は編集できません。
- Windows 10でも図形挿入機能は使える?
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図形挿入機能はWindows 11(2024年以降)で実装された新機能です。Windows 10のSnipping Toolでは対応していません。機能を使いたい場合はWindows 11にアップグレードし、Snipping Toolを最新版に更新する必要があります。
- 図形挿入後でもテキスト入力は可能?
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現時点のSnipping Toolにはテキスト挿入機能は搭載されていません。図形や手書きペンは使用可能ですが、文字入力は不可です。テキストを加えたい場合は「ペイント」など他の編集ツールに画像をコピーして使用してください。
- Snipping Toolの図形はPNGやJPEGで保存した時も反映される?
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はい、図形を挿入した状態で画像を保存すると、そのままの状態でPNGやJPEG形式に反映されます。ただし、一度保存した後は図形を編集することはできなくなるため、保存前に編集を完了しておくことをおすすめします。
- 手書きの図形が補正されないのはなぜ?
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「図形オートシェイプ」や「Draw & Hold」機能を使うには、Snipping Toolのバージョンが最新である必要があります。Microsoft Storeでアップデートを確認してください。また、「図形オートシェイプ」や「Draw & Hold」の対象外の図形では補正されません。
- Snipping Toolで図形に影や立体感を付けることはできますか?
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現在は影や立体的なスタイル(シャドウ、グラデーションなど)には非対応です。必要な場合は画像を別の編集ソフト(例:PowerPointやCanva)に取り込んで装飾を加えるのが現実的です。
まとめ:Snipping Toolの図形機能を挿入するために
Snipping Toolの図形挿入機能は、シンプルながら非常に実用性の高い編集ツールです。
四角や矢印といった基本的な図形に加え、「オートシェイプ補正」や「Draw & Hold」などの新機能を活用することで、誰でもプロ並みの仕上がりを手軽に実現できます。
また、図形の色や透明度を細かく調整できることで、視認性やデザイン性も自在にコントロール可能です。
手描きの補助から、ビジネス資料の強調まで幅広く使えるのが魅力です。
一方で、対応バージョン(Windows 11以降)や、テキスト入力ができない点、図形のレイヤー制御など、いくつかの制限も存在します。
そのため、Snipping Tool単体で完結しない場面では、ペイントなど他ツールと組み合わせて使う柔軟性も求められます。
なお、ペイントについてはこちらの記事で紹介しています。


ぜひ一度、Windowsの標準機能を使ってみま専科?