
この記事のポイント!
- Windows ペイントにおける背景の透過処理のコツ
- 背景を透明にするときの注意点
SNSや資料作成に使う写真や画像の背景を透明にしたいときってありますよね。
実は、Windowsに標準搭載されている「ペイント」アプリでも画像の透過処理は可能なんです。
専門的や高価な画像編集ソフトを購入する必要はありません。数回のクリックと簡単な選択操作だけで、背景を透明にして PNG 形式で保存する方法があります。
【手順の概要】
- ペイントで画像を開く
- 選択ツールで背景を囲む
- 背景を削除して透過処理
- PNG形式で保存する
この記事では、ペイントで画像の背景を透明にする具体的な手順を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
透過処理の基本からきれいに仕上げるコツまで、初めての方でも安心して実践できる内容です。
なお、Microsoft ペイントのに関する基本・便利ワザは、《 Windows標準「ペイント」の使い方ガイド 》をご覧ください。
記事下部にわかりやすい解説動画を厳選して掲載しました。そちらもあわせてどうぞ。


管理人紹介
当ブログの管理人「まちだ」です。
- 電機メーカーの元SE
- ウェブ解析士
- Google アナリティクス認定資格
パソコンが苦手な人にも興味を持ってもらえるような記事作成がモットーです。
背景を透過したい理由、あなたにもありませんか?


アイコン画像や商品写真、プレゼン資料などでは、背景があることで情報がごちゃついてしまい、伝えたいポイントがぼやける原因になることもあります。
そんなときに便利なのが「背景を透明にする=透過処理」です。
画像の不要な背景を取り除き、必要な部分だけを引き立たせることで、視認性が向上し、より洗練された印象を与えることができます。
SNSや資料で「背景が邪魔」と感じたことは?
たとえば、自撮り画像や集合写真の一部をSNSアイコンに使いたいとき、背景に映り込んだ余計なものが気になりますよね。
また、社内プレゼン資料に挿入するロゴ画像の背景が白くて、スライドのデザインと合わず違和感を感じたこともあるかもしれません。
こうした小さな“気になる”は、画像の背景を透明にするだけでスッキリと解消されます。
実は「透過処理」は初心者にも需要大
「透過処理って難しそう」「特別なソフトが必要なのでは?」と思われがちですが、実際にはWindowsに標準搭載されている『ペイント』でも十分に対応可能です。
特に最近のバージョンでは、直感的な操作で背景を透明にできる機能が強化されており、初心者でも扱いやすくなっています。
専門知識がなくても数クリックで画像を見栄えよく仕上げられるため、SNS運用者、ブロガー、ビジネスパーソンなど、幅広い層から注目されています。
従来のペイントと最新版ペイントの違い
Windowsに標準搭載されている「ペイント」は、長年にわたりシンプルな描画ツールとして親しまれてきましたが、最新版では“背景を透明にする”といった高度な処理も可能になってきています。
もちろん、Adobe Photoshopのような専門ソフトほどの機能はありませんが、ちょっとした画像の背景透明化には十分な性能があります。
Windows 11以降のペイントでは、AI背景除去機能が追加され、画像から人物やオブジェクトだけを抜き出し、背景をワンクリックで透明にすることが可能になりました。
専用ソフトに匹敵するとはいかないまでも、この機能は非常に高精度で十分な仕上がりが期待できます。
バージョンによってできる・できない機能に注意
ただし、注意が必要なのはお使いの「ペイント」のバージョンです。
ペイントの背景の透明化機能は、バージョン「11.2308.18.0」以降で利用可能になっています。
それ以前のバージョンでは、透明化機能に対応していません。
ペイントのバージョン確認とアップデート方法
ペイントのバージョン確認は以下のように行ってください。
ペイントを起動して、メニューバーの右上にある設定アイコンをクリック


下図の箇所にバージョン情報が記載されています。


もし、ペイントのバージョンが「11.2308.18.0」よりも低い場合は、Microsoft Storeで検索窓にPaint
を入力してインストールしましょう。


なお、インストールの際は、PaintとPaint 3Dと間違わないようにしてください。
そして、Windows Updateも必ず行っておきましょう。
「ペイント」で背景を透明にする方法(透明にならない場合のコツ)


Windows 11に搭載されている最新版の「ペイント」では、AI技術を活用した背景除去機能が搭載されており、誰でも直感的に画像の背景を透明にできます。
数クリックで完了するため、専門的な知識や高価なソフトは一切不要です。
それではさっそくやってみましょう。
まず、背景を透過処理したい画像をペイントで開きます。この画像ファイルはJPG形式でもOKです。
メニューバーのイメージ
グループ>背景の削除(下図の赤枠)
をクリック


そうすると、背景が白くなりますが、この状態では背景は透過されていません。


そして、ペイントによる透過処理はここからがミソです。
背景の透明化を行うには、右のレイヤー
ボタンを押してください。


右にレイヤーのサイドパネルが表示されます。


サイドパネルの下の方にカーソルを当てると、目マークに斜線が引かれたアイコン(下図の赤丸)が表示されますので、これをクリックしてください。


これで画像の背景が透明になります。
透過処理された箇所はグレーの市松模様になっています。


なお、透過処理は画像だけでなくイラストでもOKです。
筆者が実験したところによると、背景が白いイラストの透明化を行う場合も上記と同じ方法でいけます。
たとえば、下図のようなイラストの白い背景を透明化する場合を考えます。


この場合もまずは、背景の削除ボタンを押してください。
すでに背景は白いのですが、さらに背景の削除ボタンを押す必要があります。


その後、レイヤのサイドパネルを表示させ、目マークに斜線が引かれたアイコン(下図の赤丸)をクリックすれば背景が透過されます。


ペイントで背景を透明にしたら、次に大事なことはファイルの保存です。
次項で説明しますのでぜひご覧ください!
【超重要】背景を透明にしたファイルの保存方法
ペイントで背景を透明にしたファイルの画像を保存するには必ず、PNG形式にすることが必要です。
まず、ファイル
をクリックしてください。


名前を付けて保存
>PNG 画像
を選択しましょう。


画像の保存フォルダを選択して、ファイルの種類をPNGに設定してください。


以上がペイントで透過処理する手順とファイルの保存方法です。
最初は難しいかもしれませんが、2~3回ほど繰り返せば画像の背景を透明にするのに慣れてきます。
ペイントの透過処理の精度
先ほどの飛行機のサンプル画像は輪郭が比較的単調だったのでキレイに透過処理ができましたが、その他の画像ではどんな感じになるでしょうか。
3パターンほど実験してみました。
山の場合は輪郭がギザギザしていますね。これで透過処理やってみましょう!


結構きれいに透明化できましたが、輪郭があいまいなところが少し残っています。


続いては人物画像です。


これはきれいに背景を透明化できましたね。元々がレイヤーを重ねて作った合成画像っぽかったのでそれが影響しているかもしれません。


さて次は動物をやってみましょう。


複雑な曲線の枝をメインの被写体を勘違いされたようです。


このような場合、余分な箇所を四角形選択してDeleteキーで削除するのも一つの手です。
ペイントで背景が透明にならないときの対処法


「手順どおりにやったはずなのに、背景が透明にならない…」そんなときは、いくつかのポイントを確認することで簡単に解決できる場合があります。
ここでは、「ペイント 背景 透明」処理でよくあるトラブルは次の3点です。
- PNG形式で保存していない
- 目のアイコンを押していない
- 使用している「ペイント」のバージョンが古い
PNG形式で保存していない
最も多い原因がこれです。
JPEGやBMPなどの形式では、そもそも透過情報を保存できません。
→ 解決策:必ず「PNG形式」で保存してください。保存時に形式を間違えると、背景は白や黒で塗りつぶされてしまいます。
目のアイコンを押していない
意外に多いのが、レイヤーのサイドパネルでの設定忘れです。
背景が白くなったらレイヤーボタンを押して、レイヤーのサイドパネルが表示させましょう。


サイドパネルの下の方にカーソルを当てると、目マークに斜線が引かれたアイコン(下図の赤丸)が表示されますので、これをクリックしてください。


これで画像の背景が透明になります。
使用している「ペイント」のバージョンが古い
Windows 10以前の「ペイント」では、透過処理に対応していないか、背景の除去機能が存在しません。
→ 解決策:Windows 11の最新バージョンで「ペイント」がインストールされているか確認しましょう。「Microsoft Store」で更新も可能です。
詳しくは本記事の「ペイントのバージョン確認とアップデート方法」の章をご覧ください。
Windows 10以前でも使える代替手段(Webツールやアプリ)
どうしてもペイントで透過処理がうまくいかない場合は、無料のWebツールを活用するのもおすすめです。
以下は初心者にも人気のサービスです。
- Remove.bg:画像をアップロードするだけでAIが自動的に背景を削除してくれます。
- Photopea:Photoshop風のインターフェースで、透過処理やレイヤー編集が可能な高機能Webアプリ。
これらを組み合わせて使うことで、初心者でもストレスなく背景透明化が行えます。
背景の透明化は、こんな場面で大活躍!
画像の「透過処理」は、ただの見た目の調整にとどまらず、実務・日常・SNSといったさまざまな場面で非常に役立つテクニックです。
ここでは、背景を透明にすることでどのようなメリットがあるのか、具体的な活用例をご紹介します。
SNSアイコンや投稿用画像
SNSやブログで使うアイコン画像は、限られたスペースの中で自分らしさを表現する大切な要素です。
背景があると雑多な印象になってしまうこともありますが、背景を透明にすることで被写体(自分やキャラクターなど)だけが際立ち、印象がグッと引き締まります。
同じ自撮り写真でも、背景を透過して円形にトリミングすれば、プロっぽいアイコンに仕上がります。
プレゼン資料・ブログ・サムネイル
ビジネス用途でも「ペイント 背景 透明」は大活躍します。
- プレゼン資料のグラフや図表に会社のロゴを重ねる
- 商品写真の背景を消して、ECサイトの商品一覧に並べる
- 広報チラシに載せる人物写真だけを切り抜く etc.
こうした場面で透過処理された画像を使うことで、背景色に左右されず、統一感のあるビジュアル表現が可能になります。
まとめ:Windowsのペイントで透過処理するのは驚くほど簡単
「透過処理 ペイント」というキーワードでたどり着いたあなたも、上記の方法で今すぐ・手軽に画像の背景を透明にすることができます。
【手順の概要】
- ペイントで画像を開く
- 選択ツールで背景を囲む
- 背景を削除して透過処理
- PNG形式で保存する
Windows最新版の「ペイント」ならクリックだけで背景を自動で削除できますが、保存形式は必ずPNGを選択し、古いバージョンのペイントを使っている方はアップデートを忘れずに行いましょう。
SNSのアイコンやプレゼン資料、ネットショップの画像など、透過画像はさまざまな場面で活用できます。
表現の自由度が高まるだけでなく、クオリティや信頼感もアップするのは間違いありません!
初めてでも使いやすいペイントやWebツールを活用し、あらゆるシーンで効果的に取り入れてみてください。
この記事を参考に、ぜひ一度、Windowsの標準機能を使ってみま専科?